グルタチオンを処方してもらうには?条件や注意点をまとめます

グルタチオンの処方について

グルタチオンは医療用医薬品に分類されているので、処方してもらうためには医師の診察を受ける必要があります。

医療用医薬品は厚生労働省のサイトの中でこのように定義されています。

医師若しくは歯科医師によって使用され又はこれらの者の処方せん若しくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品をいう。

グルタチオンは抗酸化作用やメラニンの抑制作用といった美容効果のほかに、肝臓の解毒を助ける効果もあります。医療用医薬品は有効性や安全性を考えて審査されるので、肌のお悩みに対して高い効果を期待できるでしょう。

美容皮膚科での処方

美容皮膚科で美肌に

グルタチオンは美白効果を期待できるお薬なので美容皮膚科で処方してもらうことができます。アンチエイジングや日焼けによって出てくるメラニンを抑える働きによって肌をきれいにする効果があります。

美容皮膚科以外の処方

内臓の検査書

グルタチオンは美容効果のほかにも倦怠感や疲労回復といった効果や肝臓の機能を助ける働きがあるので、胃腸科や消化器科などでも処方してもらうことができます。

また、妊娠悪阻(つわり)に対しても処方されるので、婦人科でも処方されます。

オンライン診療での処方

オンライン診療

オンラインで診療を受けてお薬を処方してもらうことができるオンライン診療というものもあります。自宅にいながらビデオ通話などで医師に診察してもらうので、忙しくてあまり時間が取れない方や美容皮膚科に行くのはハードルが高いと思う方におすすめの方法です。

グルタチオンとは

グルタチオンはこの3つのアミノ酸がつながった化合物です。

  1. グルタミン酸
  2. グリシン
  3. システイン

これらの成分は体の中にある成分ですが、年齢とともに減少して不足してしまうと体内の解毒作用が低下したり細胞への酸素や栄養の供給が減ってしまうので、不足させないようにしましょう。

グルタチオンは有害物質の解毒や老化予防、過酸化物の抑制といった効果があるので、多くのサプリメントや化粧品に含まれています。(参考:日本薬学会

グルタチオンの効果・効能

グルタチオンはこのような効果があります。

  • 美白効果
  • 肌荒れやくすみの改善
  • アンチエイジング
  • 肝機能の改善
  • 妊娠悪阻の改善

それぞれの効果について解説してきます。

美白効果・アンチエイジング

美白効果・アンチエイジング効果

グルタチオンはメラニンの生成を抑えてシミやそばかすの予防・改善に効果が期待できるでしょう。グルタチオンの抗酸化作用は紫外線から肌を守る働きがあります。シミの原因となるメラニンの合成量が減少する効果が見られた研究もあります。(参考:グルタチオンのメラニン合成阻害機構

また、抗酸化作用はアンチエイジング効果もあります。

肌荒れやくすみの改善

肌荒れやくすみの改善

グルタチオンには肌のターンオーバーを助ける働きがあるので、肌荒れやくすみの改善効果を期待できます。肌のターンオーバーが乱れると肌のバリア機能が低下してかゆみや赤み、ニキビといった肌トラブルにつながる可能性があるので、注意しましょう。

肝機能の改善

肝機能の改善

グルタチオンは肝臓機能の障害に対する治療に用いられます。肝機能が低下すると添付文書にある薬物中毒や金属中毒といったものに使われます。

お酒を飲むとアルコールを分解してアセトアルデヒドが出てきます。この有害なアセトアルデヒドを体外に排出する働きのためにグルタチオンが使用されるので、お酒を飲む人は特にグルタチオンの不足に注意が必要です。(参考:アルコールと生活習慣病

妊娠悪阻(つわり)の改善

妊娠悪阻(つわり)の改善

妊娠悪阻とは妊娠の初期に起きる吐き気や食欲不振によって栄養障害や脱水症状になっている状態のことをいいます。原因は妊娠によるホルモンバランスの乱れです。グルタチオンによってこれらの症状を緩和・改善することができるでしょう。

グルタチオンの摂取方法

グルタチオンはこの3つの方法によって摂取が可能です。お悩みに合わせて摂取方法が変わる場合があるので、詳しいことは医師に直接確認するようにしましょう。

  1. 点滴
  2. 注射
  3. 内服薬

注射による摂取

注射

グルタチオンは注射によって摂取する方法があります。白玉注射と聞いたことがある人もいるかもしれませんが、その主成分はグルタチオンです。

注射の場合は比較的短時間で施術が終わり、体内に直接取り込むので高い効果を期待できるメリットがありますが、皮膚科や美容皮膚科に通わないといけない手間があります。

点滴による摂取

点滴

グルタチオンを点滴で摂取すると、注射よりも高濃度でより多く投与数ることが可能です。しかし、注射よりも多くの時間がかかってしまいます。また、注射と同様に通う必要があるのもデメリットになるでしょう。

摂取方法濃度
注射600mg程度
点滴600mg~1000mg程度

内服薬による摂取

内服薬

グルタチオンは内服薬での摂取も可能です。内服薬は効果を実感するまでに少し時間がかかってしまいますが、皮膚科・美容皮膚科に行く手間があまりなく、点滴や注射との併用もできるので、最初は内服薬が始めやすいでしょう。

食事による摂取

食事

グルタチオンは食べ物からも摂取することができます。これらのほかにもさまざまな食材に含まれているので、バランスの良い食生活を送るようにしましょう。

  • レバー
  • トマト
  • 牡蠣
  • キウイ
  • ほうれん草
  • キャベツ
  • さやえんどう など。

グルタチオンの用法・用量

グルタチオン注射用は添付文書によると、成人の場合1回100〜200mgを1日1回注射します。錠剤の場合は1日2回1回1錠服用するようにしましょう。

グルタチオンの副作用・注意点

グルタチオンの副作用・注意点

グルタチオンは副作用のリスクはあまりありません。しかし、副作用がないわけではありません。

副作用には食欲不振や悪心・嘔吐、発疹といったものがあります。重大な副作用としてはアナフィラキシー様症状があらわれる場合があるので、何か違和感を感じたらすぐに医師に相談するようにしましょう。(参考:タチオン注射用 添付文章

しっかりと医師の指示に従い、適切な用法・用量を守って使用するようにしてください。

個人で入手する際に気を付けること

医療用医薬品は医師の診察を受けて処方してもらう必要がありますが、個人輸入する場合は別です。しかし、政府広報オンラインの中で個人輸入にはこのようなリスクがあると記載されています。

  • 有効性・安全性の確認がされていない
  • 製造や保管・流通の過程が不明
  • 偽物の可能性

このようなリスクがあるので、しっかりと調べてから個人輸入するようにしてください。また、個人輸入したものを第三者に売ったり、渡したりすることはできないので注意が必要です。(参考:厚生労働省