シナールやトランサミン処方してもらうには?条件や注意点をまとめます

シナールの処方について

シナールの処方について

シナール配合錠は医療法医薬品に分類されているので、医師の診察を受けないと処方してもらうことはできません。これは、「薬事法」というものによって規定があるからです。

医療用医薬品は、 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 – PMDAの中でこのように定義されています。

医療用医薬品とは、医師若しくは歯科医師によって使用され又はこれらの者の処方せん若しくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品をいい、主に新医薬品と後発医薬品で手続きが異なります。

処方してもらうためには、皮膚科や美容皮膚科といった医療機関で処方してもらうことができます。医療用医薬品は厚生労働省のホームページの中で「有効性及び安全性を比較考量して審査される。」と記載されているので、さまざまな症状に対して高い効果を期待できるでしょう。

美容皮膚科での処方

シナールを処方してもらうためには皮膚科や美容皮膚科を受診しなければなりません。医師が肌の状態や悩みをしっかりと把握し、必要であれば処方してくれます。一般的には美白効果やシミやそばかすの改善などを目的としてシナールは処方されます。

美容皮膚科以外の処方

皮膚科や美容皮膚科以外でも取り扱いがあるので処方してもらうことはできますが、処方の頻度や目的が異なる場合があります。ただし、肌のお悩みに関することについては皮膚科や美容皮膚科でしっかりと診察をしてもらってから処方してもらうほうがよいでしょう。

オンライン診療での処方

近年、オンライン診療が広まっていることで、皮膚科や美容皮膚科の医師の診察を自宅にいながら受けることができます。LINEやzoomを使用したビデオ通話などで診察をしてくれるので、わざわざ医療機関に行く手間を省くことができるのがメリットです。

オンライン診療をやっていないところもあるので自分が診察を受けたいクリニックがオンライン診療を行っているか、ホームページなどで確認しておくと良いでしょう。条件や注意事項もしっかりと確認しておいてくださいね。

シナールとは

内服薬

シナールはアスコルビン酸(ビタミンC)とパントテン酸カルシウムを配合したお薬で、薬品名は「シナール配合錠」です。シナールは医師の診察を受けないと処方してもらえないお薬ですが、市販薬もあります。しかし、市販のシナールと医師に処方してもらうシナールでは成分とその配合量に違いがあり、やはり医師に処方してもらうほうが高い効果を期待できるでしょう。

シナールの効果・効能

シナールの効果・効能
  • シミやそばかすの予防・改善
  • ハリや弾力を保つ

シナールに含まれている「アスコルビン酸(ビタミンC)」はシミやそばかすを予防する効果を期待できるでしょう。シミの原因になる紫外線から肌を守り、メラニン色素の生成を抑制。新しくシミができないようにしたり、既にできてしまっているシミを薄くする働きがあります。

また、「パントテン酸カルシウム」はアスコルビン酸の働きをサポートする効果があります。

トランサミンとは

炎症のある肌

トランサミンはトラネキサム酸ともいわれていて、止血作用や抗アレルギー作用、抗炎症作用が期待できるでしょう。そのため、美容目的でよく使用されるお薬になります。シナールと同様に医療用医薬品に分類されるお薬なので、医師の診察を受けて処方してもらうようにしましょう。

美容目的以外だと、白血病や性器出血、湿疹、口内炎といった差幅広い病気・症状に対して用いられているのが特徴です。

トランサミンの処方について

トランサミンの処方について

美容皮膚科での処方

トランサミン(トラネキサム酸)はシミを予防・改善する効果があるので、色素沈着などが気になるといった方に処方されます。トランサミンは医療用医薬品なので、医師の診察を受けて入手するようにしましょう。

美容皮膚科以外の処方

皮膚科・美容皮膚科以外でも入手することは可能です。しかし、トランサミンの効果にある止血効果やアレルギー症状の緩和の目的で処方されることが多いです。処方される目的が違うので、肌のお悩みを改善したい場合は皮膚科・美容皮膚科で処方してもらうようにしましょう。

オンライン診療での処方

オンライン診療が普及してきたことによって自宅にいながら医師の診察を受けてお薬を郵送してもらうこともできるようになりました。忙しくてなかなかいく時間がない方や皮膚科や美容皮膚科に行くのは少しハードルが高いと感じる方はオンライン診療を活用してみるようにしましょう。

トランサミンの効果・効能

トランサミンの効果・効能
  • 抗アレルギー作用・抗炎症作用
  • 止血作用
  • 美白効果

トランサミンはこのような効果を期待を期待できるお薬です。

抗アレルギー作用

抗アレルギー作用

プラスミンと呼ばれるたんぱく質が炎症に大きく関わっています。プラスミンは出血や細胞の損傷によって発生し、炎症や痛みの原因となる物質を誘発するため、赤みや痛みといった炎症があらわれてしまいます。トランサミンによってプラスミンの発生を抑えることで、炎症を改善できるというわけです。

止血作用

止血作用

トランサミンは血液を固める働きがあります。そのため、月経過多などの止血に用いられています。

美白効果

美白効果

トランサミン(トラネキサム酸)はシミや肝斑の予防・改善効果が期待できるでしょう。紫外線を浴びるとシミの原因となるメラニンが生成されてしまいますが、これを抑制してシミや肝斑を予防・改善することができます。

シナール、トランサミンの摂取方法

シナール、トランサミンの摂取方法

シナールやトランサミンは内服薬での服用が一般的です。それぞれの摂取方法はこのようになります。どちらも同じような服用量になります。

シナール成人は1回1錠~3錠を1日1回~3回に分けて服用。
トランサミン成人は1日750mg~2000mgを3回~4回に分けて服用。

ただし、服用量は年齢や症状によって増減するので、添付文書や医師の指示に従って適切に服用するようにしましょう。

参考:シナール 添付文書
参考:トランサミン 添付文書

外用薬と内服薬の違い

内服薬の参考画像

シナールやトランサミンは内服薬での摂取が一般的です。これらは体全体に効果を広げることができますが、その効果を実感するまでには外用薬等と比べると遅くなってしまいます。

しかし、気になる症状が広範囲の場合や外用薬を使用したい場所に手が届かないといった場合は内服薬の方がぴったりでしょう。反対に、治療を行いたい部位が限定的な場合は外用薬の方が内服薬よりもすぐに効果を実感することができます。

内服薬か外用薬かといったことは医師が診察をして適切なものを処方してくれるので、しっかりと指示を守って使用するようにしてください。

シナール・トランサミン取り扱いに関する注意点

シナールの注意点

シナールに含まれているアスコルビン酸やパントテン酸カルシウムは体内にもあるものなので、副作用などのリスクはあまりありません。しかし、胃不快感や嘔吐、下痢といった副作用がないわけではないので、もし何か違和感を感じたら医師に相談するようにしましょう。

また、アスコルビン酸は尿中の糖などが検出されにくくなる働きを持っているので、尿検査や便検査といったものがある場合は、正常に検査が行えない可能性があります。検査の前に事前に医師に伝えて相談しておくようにしてください。

トランサミンの注意点

トランサミンは止血作用がありますが、これは血液を凝固させるということなので、心筋梗塞や脳血栓などの決戦のある方は使用できないかもしれません。妊婦や授乳中の方も使用できない可能性があり、医師が治療の有益性がリスクよりも上回った場合にしか使用できません。

普段内服しているお薬がある方は、事前に医師に申告しておくようにしてください。

個人入手の場合、安全面を慎重に

輸入用のコンテナ

シナールやトランサミンは医療用医薬品で医師に処方してもらう必要があるお薬です。個人で入手するためには自分で輸入するという方法がありますが、このような危険性もあります。

  • 有効性や安全性が確認されていない
  • 製造や流通の過程が不明で不純物が紛れている可能性
  • 偽物の可能性

個人で輸入することはそれなりにリスクがあることなので、しっかりと自分で調べるようにしましょう。また、政府のウェブサイトの中でも注意喚起がなされているので、個人で輸入する場合はしっかりと確認することが大切です。